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月3万円ビジネス|藤村靖之

サクッとお小遣い稼ぎ!ではないということ

 

この手の本が酷評される理由は、決まって「ワンクリックで3万円もらえる!」的な楽して稼ぐ方法を書いてない! というものです。書評サイトや通販サイトをぜひ見に行ってみてください。そういう酷評が並んでいるはずです。一方で、やたらと好評をはくしている場合もあります。それらがサクラでないならば、一体なぜ、そんなに好評なのか。理由は単純で、この本に乗っているようなこと、価値観に理解のある人、100人いて2〜3人いるかどうかの価値観の人に刺さったから、なんです。

 

私には刺さりませんでした。というのも、これをビジネスというのは無茶がすぎるから。でも、循環的な生活や、最小限の投資で昔ながらの生活をし、よりよい暮らしを実現していくという考え方はいいと思っています。私は手を動かすことは厭わないほうです。冒頭にあるように、「働かずに月3万円楽してもらえる〜」というような、ムシのいい話は考えません。間伐材でルアーをつくるだとか、そういうことを自分で考えて、環境保護と遊びと経済を結ぼうとしていた時期もありますし、いまでもそうです。波長としてはぴったりくるのですが、現実派でもありまして、籾殻で断熱して家を建てる、稲藁で壁をつくって家を建てる、オール電化をやめるといったものを見せられても、牧歌的でスローライフな桃源郷を思い描けないんですね。「建築基準法上問題があるだろう」ですとか、販路開拓が難しいだろう、下手な断熱材を入れた方が冷暖房のコストがかかって体調やストレスも含めて結局割高だぞ……と思ってしまうんですね。

 

だから、刺さらない。でも、悪い本だということではありません。両手放しに礼賛する人は理想主義者で、酷評する人はすぐに金が欲しい! という人。その間でもって、冷静な目で見ていると、現実社会というものは、なんと効率的にできているのだろうと思うわけです。非効率を追求してスローライフもいいものですが、そこには結構キビシイ現実があって、だからこそ住居などは顕著に日々進化しているんですよね。

 

隙間風たっぷりの土壁、木壁に、囲炉裏があればあとはいらない。

そんな暮らしが大丈夫な人なら、きっと扱える本だと思います。

 

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