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お勤めはどちらですか?という現代病

この数十年で成立したものに毒された世代

 

「どちらにお勤めですか?」

「お勤めはどちらですか?」

 

こんな会話をされたことがある方も多いと思います。しかし、人間が会社勤めをするようになったのは、産業革命後のせいぜい200年。日本にいたっては戦前から。100年程度の歴史しかなく、サラリーマンが前提だろうと会話しはじめるようになったのは、この数世代間でしかありません。にも関わらず、「勤め人」であることが「正しいこと」のように語られるようになってしまっています。「うちの主人、月給取りなんですのよ」というセリフが昔の作品には出てきますが、勤めていることが羨望の眼差しで見られ、当然と思われるようになり、組織に勤めてない人間はダメ人間とみなすまでにいたった。この間わずか50年。

 

たった1世代の価値観で現代は動いている。人間の数百万年の歴史のなかからみれば、つい昨日、一昨日くらいの話なのに、それが絶対のルールであるかのように見られる。まさに、現代病です。そして、この同調圧力に屈するように若い人間を矯正する。なんとも妙な時代になったものだと思います。

 

勤め先が、仕事の中身より大切になった現代、どうにも社会が仕事の本質を見失っているように思います。

 

仕事は、頭か手を動かすことで成り立ちます。椅子に座っているだけで給料を貰える我慢大会じゃありません。

 

また、所属している組織に存在意義や個人的価値観を見出しているのは滑稽でしょう。生まれた地域、肌の色、国籍で優劣を語るのと大差ないと思います。

 

勤め先がわかっても、その人がどんな人かはほとんどわかりませんが、「どんなお仕事をなさっているんですか?」なら、多少見えてくる。

 

はやく病から立ち直って、どんな仕事か、どんな人か、組織ではなく、人が注視され、大切にされる時代になって欲しいと思います。

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