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「すべての道はローマに通ず」と地理学的視点

どうしてすべての道はローマに通じるのか

 

「すべての道はローマに通ず」

この格言は、やり方はいろいろあるけれど、最後は同じゴールにたどり着く。そんな意味で使われますが、本当にそうなのか。地理学的に考えておかしいんじゃないか。若い私はひとり怒っていたことを思い出したので、メモしておきます。

 

そうです。おかしい。慣用句として生まれてきたとしても、あまりに浅すぎる。なぜって、歴史的事実として、ローマ帝国は存在し、その中心地へ続く道はたくさんあったのですから。単なる空想ではないのです。

 

では、どうしてすべての道がローマに通じていたのか。物流もそうでしょうけども、結局は「派兵」なのだと思います。効率的に周辺諸国を叩き、脅すため。もちろん、反撃の危険性もありますが、絶対的な兵力を背景にしていれば、その心配もなかったのやもしれません。

 

また、江戸時代などは大街道ほど監視が楽だったようです。忍者の末裔が大通りの一等地に、問屋や餅菓子屋、旅籠屋を出していたりします。天下泰平で忍者も大変だねえ、だったのか。大通りで、カタギの商売をすることで、人知れず諜報活動をやっていたのではないか。

 

すべての道は、広く、長く、ローマに通じていなければならなかったのです。勝ち続けるために。

 

やり方はいろいろだとか、そんな手段で争いあうなよとたしなめるための言葉にしておくにはもったいない背景を持つ慣用句であるように思いますね。

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