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漫然とアンケートをとっても仕方がない

アンケートの内容は精査し、毎回変えないこと

アンケートを取る意義とは

 

アンケートを取る意味はなんでしょうか。

私はトレンドや会社の評価がどうなっているかを知るためにあると考えます。

ですので、毎度異なる項目を入れていては変化がわからない。

変えるにしても、徹底的に精査したうえでどうしてもというときに限るべきです。

社会の風潮が変わってきた、客層が変わってきた、新しい社員の対応がマズいようだ……

そういった情報を取捨するためにあるのです。

分析もなにもしないなら、お客様に負担をかける意味がありません。

 

正しいアンケートをめざして

 

あなたの会社のアンケート用紙はどのようなものですか?

単なる必要事項記入用紙になっていませんか?

他社のアンケート用紙をたくさん集めて分析してみてください。

きっと、いろいろな発見があるはずです。

 

あるはずですが、総じて私は不満を感じています。

一体なにが不満なのか。社員数1ケタの会社の役員ごとき(私のこと)が、

大企業のアンケート用紙にケチをつけるとはどういう了見か。

 

つまりはこういうことです。

どこの会社のアンケート用紙も、「普通」の項目があるのです。

これがあることが理解できないんですね。

こんなものがあると、アンケートをやる意味がないと思います。

「どちらかといえば良い」「(5段階で)4」「ややそう思う」

こんな項目も同罪です。新聞の世論調査ですらこんなことをしますよね。

アンケートのことをわかっていないというか、惰性でやっていて誰も頭を使ってない証拠だ!

なんて、語気を強めたくなってしまいます。

 

アンケート用紙には「普通」はいりません。5段階表記なんて不要です。3段階もダメ。

2段階で結構です。お客様に負担をかけないためにクローズド項目として、

2段階の「はい・いいえ」や「いい・悪い」とするなら理解できますが、

本当ならば、オープンの質問、つまりは自由記述としてもらうべきです。

 

オープン質問項目の難しさを超えて

 

オープンの質問項目は、日本人はすぐに「特になし」と書きます。

日本人に限らないかもしれませんが。

そんな人間の面倒臭がる習性を理解していれば、ますます「普通」なんて項目を

用意できないはずです。面倒なら普通を選びますから。

または「とてもいい」だけにマークしていく。これは調査を台無しにします。

すぐにでもやめるべきですね。

とはいえ、「特になし」問題はそう簡単にはいきません。

「これを解決する方法を編み出したらすごいことになるよ」

なんてコンサルタントの人たちにいわれていましたが、

頭が悪く、常識のない私は、解決方法らしきものを生み出してしまったんです。

バカならではの方法です。

 

悪口を書いてください

 

「特になし」と書けないようにするにはどうすればいいか。

「悪口を書け」ということです。

担当者に不手際が微塵もなかったか。電話したらすぐに出たか、

ネクタイがひん曲がってなかったか、靴が汚れていなかったか、

出されたコーヒーの飲み方が美しくなかったか……なんでも構いません。

「見た目が生理的に受け付けない」といった悪口でも、この際、目をつぶります。

なにか書いてくれ! といいましょう。そう提案しました。

一同、唖然です。本物のバカがきたと思ったことでしょう。

しかも私は、悪口を書いてくれた人のところに、社員がお詫びの品を持って訪問する。

とまでいいました。「抽選で洗剤がもらえるとかでもいいです」と。

人を罵倒したらモノがもらえる。これをどう思うかはいろいろございますが、

人を褒めたらモノがもらえる、というのでは、ポジティブな行動にポジティブな結果が

ついてくるので、まったくいいと思っていなくても、ヨイショしてしまう。

これではダメです。

一方で、ネガティブなことについてポジティブな結果がついてくるなら、

葛藤もありましょうが、本当のことを書きやすい。書く動機付けになるのです。

そして、人間、知った人の悪口を書くにあたって、嘘は書けないものです。

どうにか絞り出して書いてくださる。すると、本当にちょっとしたことでも、

直した方がよさそうだということが見つかるんですね。

「資料を持ってきたのに封筒ごとくれなかった」とか、そんなことです。

でも、その小さいところを皆で共有し、修正していけば、強い会社になれるのです。

 

せっかくアンケートをとるならば、こんな使い方をすべきだろうと考えます。

 

アンケートの効用「裏話」

 

私はアンケート用紙には担当者名欄をつくります。

そしてその欄を「お客様」に埋めてもらうのです。

これが重要で、お客様は担当者の名前を覚えていると、購買可能性が明らかに高まるのです。

キッタネーやり口だな! この野郎!! って怒られそうですが、そうなのです。

アンケート用紙を回収しに行くとき(アンケートは対面回収が原則)に、

担当者の名前欄が空いていたら、「空いていた」と担当者はメモして、

お客様に「佐藤とお書きください」という。

「ああ、佐藤さん、佐藤さんね……」としてもらえば、

名前を覚えていただくキッカケになります。

また、はじめから名前を入れてくださっているかたは、とてもいい人だと判断できます。

名刺を渡したからといって、アンケート用紙の担当者欄のために名刺を引っ張り出して

誰だったか確認する人は稀だからです。埋めてくださる人は大切にすべきです。

これは儲かる、儲からないの話ではなく、そんな優しい人を大切にしないで、

世の中まわっていかないと考えるからです。

 

なお、アンケートをいただいて、お詫びに行くときには、

「この前のご指摘、このように改善いたしました」

とやるのが鉄則です。そしてまたアンケートを置いてくる。

この一連のやりとりがないなら、アンケートの効果は半減といっていいでしょう。

特にB to Bのような、企業同士やお店とのやりとりでは必須です。

 

たかがアンケートと侮らない。惰性でやれるほど甘いものではありません。

できること、当たり前のことをしっかりやる。

これは商売でも学問でもスポーツでも、通用することだと思います。

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