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1分で話せ|伊藤羊一

1分間スピーチで企画は通せます

 

長々説明されると邪魔くさくなります。聞いているのが退屈です。カタカナ言葉の羅列も嫌ですよね。

スパッといえよと思いませんか。ビジネス用語で彩られた世界に決別しましょう。

人間、なにかいいたいことがあるから、プレゼンしたりモノを書くんでしょう?

だったら、「結論から先にいえ」ってことです。

 

例えば、「みなさん、痩せてください」

これが結論です。

 

「痩せたほうが健康にいい」ですとか、「自分に自信が持てます」だとかは結論ではありません。補強材料、つまりはこの結論を導いた理屈です。なので、「結論から先にいえ」という原則からすれば、後回しにすべき事項です。でも、自説の正しさを説きたいばかりに、自分の思考の順番に、そう思うにいたった理由を述べ続けがちです。これ、もうやめましょう。最後まで真剣に聞いてもらえればわかります。そんなプレゼンはいまの時代にそぐわないですし、たぶん、100年前でも鬱陶しいと思われていたはずですよ。偉い人は忙しいんですから。

 

結論「痩せてくだだい」

理由「健康的で自分にも自信が持てるから」

実例「この人は痩せて自信がついた結果、こんな風に人生を切り開いた」

 

で、最後に一押しする……までもなく、こんなにメリットがあるのにやらない理由、あります? という顔で堂々と構えておけばよろしいのです。相手はすぐに飲み込めるので、やりたいと思えばGOサインを出しますし、ダメだと思えばダメ出しします。ダメ出しされてから、デメリットの説明と解消法を伝えればいいのです。先回りしてメリット、デメリット双方を伝えて、相手を混乱させてはいけません。あなたは丁寧に、誠実にメリットもデメリットも伝えようとされているのでしょうけれども、全然誠実じゃないんですよね。一度にいろんな情報を、結論も聞かされずに与えられると、思考が錯綜して集中できないんですから。「こいつ、ここからどう結論を導くつもりだろう?」と終始考えなくてはならず、「そのために全部覚えておかないといけない」と、あなたのプレゼン内容以外の部分、記憶力に脳の力を動員する必要が出てきます。

 

本当に相手を思いやるなら、脳の負荷は最小限に、ひとつずつ解決していくほうがいいんです。いきなりあなたの持っている情報を、ドーンと渡しちゃいけません。学校で授業中に眠くなったり、なにいってんだこいつ? と思ったことがあるでしょう。あれは、脳の負荷がオーバーフローしたからです。もう受け付けられないと感じたとき、人は「こいつのいってることは間違いだ、価値がない」と思うんです。職場だったらまさか眠ったりはしないでしょうけど、そうなればどんなに熱を高めて語っても、もはや無駄です。

 

プレゼンでは結論を述べ、理由を述べ、実例をもってメリットを伝える。

そのあと、質疑応答の時間でデメリットへの対応策を示す。これでいいのです。

これなら1分でプレゼンは終わりますよね。

ずいぶんと気がラクになったでしょう? 私もです。

 

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