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親のしつけが必ず失敗する3つの理由

親のしつけは必ず失敗する

しつけは一方通行の行為

 

「親のしつけが悪い」などという言葉がありますね。事実、問題行動を起こす人間に育った背景に、放任主義などがある場合も少なくないでしょう。しかしながら、親のしつけは「しっかりしていても失敗する」のです。それも、確実に失敗するんですね。なぜなら、親自身が完璧な人間ではないから。全知全能の存在でなければ失敗するのは必定。これが理由の1つめです。

 

2つめは、しつけが一方通行の行為だということ。親は変わらないが、子は親の思い通りに変わり続けなければいけないという考えが根底にあるため、ある子どもは反発し、またある子どもは精神的に破壊されてしまいます。しっかりしつけようとすればするほど、親の絶対性が強化され、子が不完全になるのです。

アドラー心理学でもそうですが、変わるべきは自分であって、相手ではありません。分別がまるでつかない子女ならいざしらず、ある程度の年齢になった子どもまで、ときに30、40となった大人まで子ども扱いし、厳しく説教をするというのはいかがなものでしょうか。

相手を思い通りにするのが年長者の特権だという歪んだ性質を持ったり、自分はいわれたままに生きるしかないと自信を喪失したり、極端な形を取るのがこのタイプです。引きこもり家庭にもよく見られるとか。確かに、といった感じですね。

 

3つめは、親の尊厳を大切にするための「しつけ」は失敗するというものです。本人が社会に出て行って恥をかかないための教育ではなく、親自身の沽券に関わる、世間体に関わるからという理由でなされるしつけは、ほぼ失敗します。子どもは自分への愛情ではないことをどこかで見抜きます。

引きこもりや子どもからの家庭内暴力が頻発する家庭には、両親がスーパーエリートであることがよくあります。こうした家庭は、世間的に高い地位を持っていることを親がどこかで自負しており、それが大切なものになっています。どれくらい大切かというと、子どもと同等か、子ども以上に、世間より上流にいることが大切になっていることがあるんですね。

そんななかでなされるしつけは、教育の側面を持ちません。自分たちのための調教になるわけです。すると、子どもは親の足を引っ張ろうとします。わざと親を困らせるようなことをするんですね。

あまり一般化してもいけないのでしょうが、子どもは親を乗り越えることで大人になります。はじめから愛情も与えられず、親を乗り越えるチャンスも与えられなければ、子どもは拗ねてしまうのです。その拗ねかたが大人になるにつれて手に負えなくなるんですね。親のお金を使い込む、親を殴るといった行動から、我が子を殺したエリートがおりましたが、まさにあの構図です。親を困らせ、失脚させ、子どもが乗り越えようとしているのですが、それを親が沽券に関わるからと許さない。結果、勝てる要素、暴力に訴えることになるんですね。

 

親であれば、我が子がかわいいのであれば、負けたフリくらいしてあげればいいのです。恥の一つもかいて見せればいいわけです。

 

完璧な親を演じ続ける家庭ほど、不完全な子どもを生み出す理由がおわかりいただけたでしょうか。

しつけは必ず失敗します。だからこそ、失敗を前提に、完全管理など目論まず、社会と折り合える程度の力をつけさせれば、それでよいとおおらかに構えることです。

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