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女性に選ばれる広告・チラシのつくりかた

 

女にモテる!儲かる!などの直情ワードは女性に効かない

 

男性に効くのは即物的なワードです。「私が大金持ちになった11の理由」といった本、

いま思いついたタイトルなのでこの世には存在していないと思いますけど、

こういう直情ワードで動くのは男性です。

11という数字にしたのは、数字を入れると論理的(スペック)で、証拠があり、

ナンバー1が2つも続くからです。編集者というのはそういう小賢しいことを考える仕事です。

(あ、そうそう。私の前職はビジネス書の編集者だったんですよ)

でも、この手のタイトルは女性にはまったくといっていいほど効きません。

女性に効くのは「心がスーッと軽くなる、職場の悩みのかわし方」といった、理想的な世界を

連想させるワードかつ、軽やかな感じです。本のデザインも文字数を減らし、絵を増やし、

表紙などはオフホワイトと流行のルージュカラーのツートンにしたりします。

 

女性は男性ほど、即行動したいと思わない生き物なのです。リスクを過小評価する男性に対し、

過大評価するのが女性です。だから、なにをするのもモタモタしているように見える。

服選びもショッピングも、ネットの検索も、なにもかもが遅い。それが一般的な女性です。

良し悪しの話ではありません。行動を遅くするのは進化の過程で大切だったわけで、

いまでもそれで助かっているところはあるのですから、

ここで遅いからダメという議論をするつもりは毛頭ございません。

 

直情ワードが効かず、決断が遅い女性というのは、日ごろから男性に比べて困っていません。

買い物にいくのも、切羽詰まっていくのではないですし、セールストークを聞くにしても、

買うつもりがなくても聞けるのが女性です。男性は買う覚悟がないと、店員さんにつかまるのも

イヤでしょう。そういうところからちょっとずつ違う。

 

ですから、「お困りでしょう!これをどうぞ!!」という売り方は男性ほど効かないんです。

ノドがカラカラで死にそうなら、どんなに高くても「どうぞ!!」と水を出されれば飲みます。

それが男性型の消費行動です。一方、女性はそもそもノドがかわく前に買い物にいきます。

ですから、「どうぞ!!」といっても「ほかのも見てから決めます」といえてしまうのです。

これをどう攻略するかですけれども、攻略のカギは「衝動買い」にあります。

 

 

女性が衝動買いするのはどんなときか

 

 

すでに述べたとおり、女性のノドはかわいていないのです。飢えていないので直情的行動は

とりません。でも、女性は衝動的に買い物をしたり、食べてしまったりという行動をとることも

あります。だからこそワケがわからない、「女心となんとやら」といわれるのですが、

これらは心理の根本でつながっていて、真っ当な理由を持っている一貫性のある行動なんです。

 

女性は無自覚にこの世界は間違っていると思っています。普段は無自覚なので直情的なワードで

誘引しても効果は薄いのですが、それを女性自身が気づいてしまい、なおかつその間違った世界を

正してくれる方法が提示されれば、無条件で行動してしまうのです。そこに金銭も法律も障壁に

ならないほどの、強烈な渇望が生まれます。渇望を満たすためにはどんな品でも買いますし、

代替案として「やけ食い」に走ってみたりもします。甘いものを食べると脳が安心しますから、

「現実が間違っている、正さなきゃ!」という渇望を自覚したことで恐怖し、暴走してしまった

脳味噌を、糖分で癒してやろうとするわけです。これが衝動買いや、ダイエットしなきゃといい

ながらドカ食いする女性の行動の「根っこ」の部分なのです。

 

ということは、この現実が間違っていると思っていることを自然と自覚してもらえばいいことに

なります。既に述べました通り、女性は心にシンデレラを住まわせています。

そこに白馬の王子様がやってきたら、行動しないシンデレラがいるでしょうか。

 

この無自覚を自覚させる方法を「教化」といいます。

つまり、あなたはそんなに欲しくないだろうけど、本当に必要なのはコレ、

あなたの白馬の王子さまはコレですよ、と教えてあげることが女性に買ってもらうコツです。

しかし、そこまでにいたるには、直情ワードはダメ、説明もダメなのです。

ということは、なんとなく買ってもらう雰囲気づくりが必要だということです。

白馬の王子さまという言葉は、それぞれに抱くイメージが違うはずですが、

どの女性も自分にとって最高のパートナーを思い描いているはずです。

シンプルな好青年タイプ、筋骨隆々の歴戦の勇者、全身が金の鎧と宝石だらけの場合も

あるかもしれません。そのイメージを強引に「コレですね?!」と決めてはいけない。

こちらの都合で「筋肉、好きでしょ!」というよりも、勝手に妄想して、

自分にとってベストだと思わせる「余地」を与えることです。この王子様を捕まえないと、

もう先はないと思えるような、冒頭でお読みいただいた「ストーリー」が必要なのです。

 

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