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企業でのビジネスネーム・ニックネーム活用を考える

本名公開なら入社時にプライバシー承諾書を取るのが基本

顔が見える経営は想像以上に力を生みます

 

社員や社長の顔が見える会社は信頼されやすいというのは以前から申し上げているとおりです。プライバシーに厳しそうなアメリカの大手証券会社は、役員から社員まで、実名顔出し、経歴掲載があります。証券会社は物を作って売るわけではなく、信頼や信用が商売道具ですので、特にそういう傾向があるのでしょう。

 

一方、日本人は実名公表も顔出しも大嫌いです。それは、匿名の方が特をする文化的背景があるからともいわれますが、ここをお読みの中小企業の経営者の方々は、そんな日本国民の精神性を瞬時にひっくり返すようなことはできないと思いますので、この方針に則っていくしかありません。

 

そうでないならば、入社時に顔出し、名前出しをしますといい、プライバシーに関する承諾書をいただくことです。

 

プライバシー公開について頑なな場合

 

極端な話、プライバシーの公開を拒む人というのは、お互いのために採用しないのがベターです。社内の風通しの問題もありますし、経歴を知られたくない、名前や顔を出せないという事情がある人は、戦力として疑問符がつくばかりか、過去の行いなどがあって問題社員となる場合があります。全力で助けあえない関係では互いに不幸だと考え、採用を見送るというのもひとつの手段だと考えます。酷いことをいっているようですが、それがお互いのためです。

 

ただし、場合によっては顔出しのみにして、名前はニックネームという形で、というものもアリかと思います。人は「顔」を見たいのです。その人が実在するかどうかが重要です。顔や声が聞こえると親近感を抱くのであって、名前は副次的なものです。顔を出し、名前を伏せるのと、顔を伏せ、名前を出すのとでどちらが信用できるか考えてもらえればわかるかと存じます。

 

社員を守るためにビジネスネーム・ニックネームという手段も

 

さて、社員のニックネーム制は、エステサロンや美容室では導入されている場合があります。「源氏名か」「客をバカにするな」という人も出てきますが、そういった攻撃から社員を守るための施策ですから、批判されてやめてしまっては本末転倒です。海外では社員を番号で管理するところもありまして、それはそれでと思いますが、カメラ付きのスマートフォンとライブ配信が一般的になったせいで、意図せぬ形で名前と顔、勤務先を世界中に流されるということが増えており、会社と社員を守るため、番号入りのTシャツや名札しかつけないという会社もあります。

 

数年前までは女性社員やアルバイトを盗撮することが多かったのですが、近年は男性社員を撮影してSNSで拡散、共有ということが増えてきたとも聞かれ、「イケメン男性」が名前や勤務先を公開されてしまい、恐怖で外に出られなくなったということもあるようです。

 

こうした事態への対処としてのほかに、社内でもニックネームで呼びあうほうが風通しがよくなるという効果もあります。レンタルのニッケンさんなどはニックネーム制です。別に珍しいことではなく、昔からあることです。でも、導入している会社は少ないですね。ニックネーム性を聞いてソコソコの世代なら「太陽にほえろ」を思い浮かべられるかと思います。最近はプロ野球チームなどが選手を下の名前で呼ぶことを徹底していますね。昔から組織の硬直化や役職、年長者による不当な圧政を禁じるために、役職呼び禁止などは導入されてきましたが、その一環としてニックネームを使うというのは利口な手段だと思います。

 

私がかつて勤めていた出版社や出入りしていたライターさんが社外の人に渡す名刺は、本名よりもずっと大きく「ビジネスネーム(ニックネーム)」が載っていました。漫画家さんなんて特にそうですね。本名も素性も一切知らないままで原稿をもらったり。それでも当たり前のように業務は進んでいきますので、要は慣れなのです。

 

顔を出し、名前を出さないということに怒る人は、とてもセンシティブですので、総じて自社のお客様にはなっていただけない可能性が高いです。ニックネームのせいで買う気が失せたという人は出てきますけれども、自社製品やサービスを利用していて、ニックネームが気に入らないからもう買わないという人には、いまだ出会ったことがありません。本名で書いてないからこの小説は読まない、漫画は買わない、芸能人の出るテレビは見ない……とはいいませんしね。見慣れたらなんとも思いませんし、そこまで本気で怒る人もいないわけです。

 

でしたら、ニックネームの利用も認めていいのではとも思います。

 

なお、数十年前のゲーム業界はニックネームが当たり前。いまは本名になった人たちは、自分の名前をひた隠しました。

なぜか? 優秀だと引き抜かれちゃうからです。

会社が禁じたそうですよ。

ニックネームにはいろんな効用があるんですね。

 

さらなる蛇足ですが、このブログを書いている私は本名なんですけど、一応ビジネスネームです。

佐藤はウジャウジャいて、同姓同名や一字違いのプロスポーツ選手、読み間違えが多いので、カタカナ表記にしています。

そんな使い方もあるんですよ。

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