1. HOME
  2. ブログ
  3. 部下が働かないのは上司が目標をはっきりさせていないから

部下が働かないのは上司が目標をはっきりさせていないから

なにをすればいいか不明確なまま採用、雇用する悲劇

小規模企業にマネジメントできる上司は存在しない

 

うちの会社は社員がまじめに働かない、頭が悪いという経営者はとても多いように思います。期待したような働き方をしてくれないという愚痴も聞こえます。でも、それって本当でしょうか。あなたの会社は救いようのない、バカばかり雇っているのですか? だとしたら、そんな会社、とっくの昔に潰れています。

 

そうです。あなたの会社の社員はバカじゃないんです。それを活用できない上司、経営者がどうしようもない。そう考えるところからはじめませんか?

 

不平をいっているだけでは現状は変わりません。同じ方法を試し続けて、違う結果を期待することこそ、バカのなせる技でして、おかしいと思ったら変えることです。変えないということは、本気で困っていない証拠で、本気で困ったときには大抵手遅れになっています。いま、変えると決めてください。マネジメントの手法を変えてみる、そういった視点を持つ、部下の責任にしないと決めることですね。

 

会社のゲームプランを明確にしていますか?

 

肌感覚でしかありませんが、だいたい30〜50名以下の会社だと、1〜2人、しっかりした上司や経営者がいます。30名以下となると、ワンマン社長とスタープレイヤーが1人いるだけで、マネジメントのマの字もないのが普通です。全員営業マンで、全員が現場勤務。全部やるのが普通といった環境ですね。だからこそ、しっかりしたマネジメントの仕組みを持っているところや、新しい発想の若い起業家に市場をひっかきまわされ、お客さんを持って行かれ、なにより若い労働者を根こそぎ採用されてしまうのです。

 

上司や経営者が口癖のようにいう、部下の悪口。これを吐く人に、ぜひ問いたいのです。

「あなたは目標を明確に伝えていますか?」

「会社のゲームプランを伝えていますか?」

と。

 

「部下が期待したほど働かない」という人には、その部下に「どういうことを期待しているか」を伝えているのですか? と、問いたいのです。

まず、伝えていません。なにをどうすれば評価し、どれくらいの裁量が与えられているのかも不明確です。つまり、部下たちは野球をプレイすればいいのか、サッカーをプレイすればいいのかわからず、運動場の真ん中で立ち往生している状態。それを見て、「あいつらはバカだ」「あいつらは働かない」と上司がいうわけですから、やる気がなくなるのは当然です。

 

日本人は想いを伝えるのが下手です。自分が脳内で考えていることは、相手にも伝わっていると思い込みます。コミュニケーションの手間を省こうとします。だからこそ、会社という組織が機能不全になるのです。

 

どんな業種でもあてはまります。農家なら、「今日中に何キロ収穫して欲しい」と伝える。車のセールスなら、「今月は◯台売りたい。どんなに悪くてもXX万円利益をつくりたい」と伝えることです。すると、部下にボールがまわります。上司は決定責任を、部下には実行責任を負わせることができるのです。

 

部下が目標を達成するにはどうすればいいか考えるように仕向けます。仕向けるといっても、手練手管ではなく、最初は上司と一緒になって考えます。月に1度程度は面談して、達成できたか、できなかったかを確認します。達成できなかった場合、部下のやり方、根性に問題があれば、それはそれとして「確認」しますが、その目標を決定したのは上司です。上司が部下を過信したわけですから、責任は上司が負うのです。

 

ここを一緒くたにして、決定責任も実行責任も部下のせいにするから、おかしなことになるのです。こんなことなら、誰だって「いわれたことだけやっとこう」となります。あらゆる仕事がやらされるだけの「やらされ感」が蔓延することになるわけです。ましてや徹底管理されて、いわれたことだけやっているのに、その責任まで部下に負わせるわけですから、日本のマネジメントはとんでもないことになっているのです。

 

目標を決めて、どうすればいいか考えさせる

 

この手順はすぐに身につきません。発想力は鍛えなければ伸長しませんから、いわれたその日にできるようにはなりません。はじめのうちは助け舟を出してもいいでしょうが、半年のうちに自分で目標を設定し、「これくらいならどうでしょうか?」と上司に聞くくらいになってもらうことです。

 

よくある間違いは、「仕事は取れるだけ取れ、こなせるだけこなせ!」という、青天井主義です。これは「目標なし」と同じことです。これではいけません。

部下に目標設定を任せれば、100%の力を発揮すれば10件取れるところを、サボるために7件を目標とする部下も出るでしょう。でも、それでもいいのです。会社に利益を出しているなら、責めてはいけませんし、青天井主義は絶対にダメです。

 

7件でいいやとサボっている部下も、欲が出てきたり、能力がアップして8件にするかもしれません。同僚が9件取っていて、職責や給料に差がつけばサボるわけにもいかなくなるでしょう。そういったシステムの部分で仕向けるのであって、怒号を飛ばしてどうにかしようとしたり、はじめから諦めて部下がバカだといったりするのは言語道断。百害あって一利なしです。

 

自立(自律)型の社員をつくるといわれ続けていますが、できている会社は社員に寄り添っています。はじめからコミュニケーションを諦めて、売り上げをつくるための機械かなにかだと思っている会社は、自ら率先して、自律型ではない指示待ちロボット社員を生産、希望しているという事実に気づかなければなりませんね。

 

まとめ

 

  • 目標は明確に伝える。月、週前半・週後半くらいで設定させる
  • 実行責任・実行方法を考えさせる習慣づけをさせる
  • 不達成の責任は上司の責任
  • 社員はバカではありません
  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

CAPTCHA


関連記事

調べものですか?

最新記事

おすすめ記事

特集記事

About Author