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IT化は足並みを揃えるところからはじめる

ITでの効率化は「私はできません」を禁止することから

 

世界最先端のIT技術を導入し、なにもかも自動化させたところで、それが使えなければ意味がありません。会社に車があったとしても、従業員の誰もが運転できないなら、業務の効率化に一切寄与しませんよね。つまり、社員全員が使えてはじめて、効率化できたということになるのです。

 

ほとんどの社長が、ITに詳しい人間にやらせようとします。

これは最悪の選択です。

わざわざ仕事を属人化させ、その人がいないと困る組織にしているからです。私が社員なら、そんなバカなことをいってくれる社長は大歓迎です。あらゆるITが関わる部分に属人要素を組み込んで、会社を支配できますからね。いかがでしょう。この恐ろしさを理解できないなら、かなり危機的だといってもいいと思いますよ。

 

たとえば、メールの設定ができない。誰か詳しい人がいないと、メールサーバーからの特定のアドレスに自動的に転送させることができないだとか、ブログが更新できない、ツイッターなどができない。もしくは、しない、したくない。

 

電子日報が書けないですとか、資料作りができないといった、ワンステップ上の話ではなく、社内にキーボードすら叩けないような人間がいる場合、危険を通り越して危篤状態です。そういう会社はITを導入しないことをおすすめします。一部の専門家が組織を牛耳る状態は、健全とはいえませんし、どんなに高度なものを導入しても、全員が使えないなら効率化には結びつかないからです。

 

ですので、まずは小さなところから、絶対に使わないといけない仕組みを導入します。

 

経費清算や給与明細を電子化する

 

人間、ゲンキンな生き物ですから、お金のことになれば必死になります。出張費や経費の清算は電子決済、書類も電子で行うサービスなどがあります。サイボウズなどのグループウェアは変化が早いので、いつまであるかはわかりませんが、ともかくそういうサービスがあります。給与明細などもそういうサービスを介してでなければ取得できないようにします。給料を現金で渡す場合でも、明細は電子化するなどして、嫌でも見る習慣をつけます。特に経費清算は電子でなければ受け付けない。自腹でどうぞ、というわけです。これなら部下に頭を下げてでもどうにかしようとするはずです。

 

遊びに使ってもいいことにする

 

情報漏洩の可能性のある、無料のSNS系アプリはダメですが、それ以外のゲームアプリなどは個人の費用で購入、導入して会社のタブレットで使ってもいいことにする。また、社員同士のプライベートな連絡に使ったり、写真撮影などに使ってもいいと決めることです。人間は、「まともなことは土下座してもやらないが、いらないことは頼まなくてもやる」のです。いらないこととは、不純なことです。

 

仕事や勉強の才能はゼロでも、遊びやサボりの才能は天才的なのが「ふつうの人間」です。遊びに使ってもいいから、仕事にも使ってね? というのがあるべき形です。

 

できの悪い社員を先生役にする

 

ITに一番弱い社員を先生役にして、わかったことをまとめさせ、定期的に講習会を開かせます。そのときにわからないことを質問するようにさせるのです。一番できの悪い社員に、「あんたこんなこともできないの?」といわれるとカーッときます。若い男性社員が年長の女性社員にいわれたりした日には「このやろう」と思うでしょう。

 

やる理由がないからやらないのです。感情的になれば、やります。できないことが恥ずかしい、腹が立つと思わないことには、人間は自発的には変わりません。もし社長が一番使えないなら、社長がやると宣言することです。

 

間違っても「ITに詳しい社員」にさせてはいけません。

 

超イケメンにモテるコツを聞くのと同じで、はじめからできるような奴の話は誰も聞かないのです。できない人ができるようになれば、逃げも隠れもできません。

 

IT化、効率化のコストは高くない

 

高性能な機器や、効率化を進めるためのタブレットなどを導入すると、固定費がとんでもないことになる。だから使いたくないという社長がおりますが、本当にそうでしょうか。iPadやスマートフォン、グループウェアといったものを使うことで仕事が効率化できたら、そのぶんの残業代を払わなくて済みます。月に社員ひとりあたり1万円コストがかかったとしても、月に10時間残業代が浮けばプラスもプラスじゃないですか?

 

月に20日、勤務日があるならば、1日30分ずつ仕事が効率化できれば、10時間節約できます。それなりの地位にある正社員ならば、1日15分、10分効率化できるだけでプラスになるはずです。指示を出すときにメールで出すだけでも直接行くよりはるかに効率化できますし、電話で指示するにしたって、社員の携帯代がいくらかかっているか見てみてください。十分吸収します。

 

また、日報を書くために会社に帰ってくる移動時間や、資料を取りに戻るロスなども削っていけば、いくらでもコストカットができるはずです。また、iPadとセットでスマートフォンを契約するですとか、法人契約にすることで、そもそも別個に使っていた回線代や機械代も浮かせられます。社員用のスマホを持たせられない会社でも、社員用のタブレットは持たせるべきです。また、お客様からの電話は事務所が一元対応、業者間のやり取りはタブレットとSkypeで担当者が対応というふうに、スマホがないならないなりにIT化は可能です。

 

なんかよくわからないし、高そうだからやめよう。

その思考がドンドン未来への選択肢を狭めている可能性について認識する必要があると思います。

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