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PDCAの使い方がわからないのは当然です

PDCAの基本を知っておく

PDCAは、P(Plan:計画)、D(Do:行動)、C(Check:確認)、A(Action:改善行動)の頭文字をとったもので、このサイクルをまわし続けることで、業務が劇的に改善するというウワサのテクニックです。

 

PDCAという呪文で万事解決するものではない

 

当たり前のことですが、最近流行りの「PDCA」といっておけば、業務上のすべての問題が解決するわけではありません。そもそも、そんなものを導入していなくても、世の中の99%の中小企業はふつうに日々の業務をこなしています。ということは、PDCAは概念でしかなくって、解決方法ではないということなんですよね。

 

PDCAの本質は、可視化にあります。いわゆる「見える化」です。文字にするなりしておけば、忘れなくて済む。見るたびに思い出す、ふとしたときに解決策を思いつくというための手順であって、直接的に問題を解決する方程式ではありません。仮に方程式であったとしても、その空いた部分に何を入れて計算するのかは個々人が考えなくてはならず、ほとんどの場合、結局なにをすればいいのかわからないということになるものなのです。あなたや部下の能力が足りないわけではありません。元々そんな都合のいいものではないということなんです。

 

PDCAは機械仕掛けだと考える

PDCAは大きな歯車と小さな歯車でできている

 

時計を分解したことがありますでしょうか。あのなかには、大きな歯車や小さな歯車がたくさん詰まっています。そのひとつたりとも、要らないものはないはずです。PDCAは本来、この時計のような機械仕掛けでまわっていくものです。つまり、大きな歯車としてのPDCAのまわりに、小さな無数のPDCAの歯車がまわっている。それらが高速で回転することで、ひとつ上の歯車が動き、またそのひとつ上の歯車が少しだけ動くのです。

 

この事実を無視して、「会社の経営をよくしよう!」といった、巨大なPDCAだけ用意し、小さな歯車をまったく用意しない企業が大変多いように思います。

 

これは私の持論ですが、安定的に経営していて、かつ問題解決能力の高い会社は、6階層くらいのPDCAの歯車を持っています。その下層の歯車については、いつでも交換可能。仕事が人についていなくて、どんな人でもまずクリア可能なレベルの歯車になっているんです。だからこそ、安定的に運営できるんですね。

 

PDCAがまわらない会社を見ていると、これまた私見ではありますが、やはり歯車のサイズが大きすぎます。もしくは間の歯車がまったくない。「全員、社長のように考えて動け!」とかいわれたって、そんな簡単に社員は動けません。動けないからこそ、社員をやっているんですから。また、本当に社長のように動かれたら、会社が組織としてまわっていきません。ちゃんと歯車を各階層毎に適切なサイズにすること。これが大切なのです。

 

PDCAの歯車のサイズを調整する

 

まず、会社の経営状態をよくしようという計画(Plan)があるとしたら、どんな手段があるか検討する。これがひとつめの歯車です。間違っても、「みんなでがんばる」のような計画はしないことです。「みんなでがんばる」は、大きな歯車から小さな歯車までの間がすべて吹っ飛んでいるばかりか、具体的になにをすればいいのかわかりません。今日、または明日の朝、なにをすればいいか明確に決まっているサイズまでPDCAの歯車は小さくしていくべきです。

 

  1. 経営改善
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  3. 採用と優先順位付け
  4. 部や課での運用の準備
  5. 個人単位での運用の準備
  6. 明日の朝、やるべきことが決まる

 

実行可能な小さなステップにわければ、計画の時点で6つの歯車ができるわけです。この6個目の歯車になった段階ではじめて、行動にあたる「D(Do)」に移れるのです。にも関わらず、ずさんな計画のためになにをすればいいのかわからない、PlanからDoへの連絡が悪いPDCAが目立ちます。もし、自社のPDCAが上手くいっていないと思ったら、PからDへの連絡が悪くないかを確認してみてください。それだけでも随分と改善されるはずですよ。

 

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