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私が田舎に「集会所(ゲームセンター)」をつくるワケ

田舎に人が集まる場所をつくる

 

田舎に人が集まれる場所をつくるだなんていうと、

「立派だねぇ」などといわれることがあります。

本心からの言葉でも、鼻白んだうえでの言葉でも、ありがたく頂戴しています。

 

ただ、立派であるところなど、なにもないのです。

私の勝手でやっていることですから。

医者でも政治家でも学校の先生でも同じことです。

どんな仕事をしていても、自分がそれでいいと思ったから、そんなことをしている。

誰に頼まれるわけでもなく、そうしているのですから、

立派だなどといってもらえるようなところなんて、これっぽっちもないと思っています。

 

いま施工中の阿南市那賀川町のゲームセンターは、若い世代から80〜90年代に心躍らせた

中高年世代まで、広く「ゲーム」で繋がれる場所をつくるというものです。

ゲームはいまや偏見も減ってきましたが、元は日陰者の遊び。

娯楽の少ない地方にとって、日陰者は息苦しい。だからますます都会に流れる。

もしくは、田舎に残って元気なく過ごす。これがもったいないと思ったわけです。

 

私の認識では、仕事というものは世の中をよくしようとする

「働きかけ」全般を指す言葉だと思います。

とはいえ、医師でも弁護士でも、天才科学者でもない私にできることは、

地域の小さな、小石のような不満をちょっとだけ片付けてやるくらいのもの。

とはいえ、なにもしないよりはマシなので、仕事をしてみようと考えた次第です。

 

ここにくるまでに紆余曲折がありました。

死に直面する健康不安はこの数年の最大の懸念事項でしたし、

私自身、年に数百、多いときで600冊も本を読む人間でしたから、

ブックカフェでもやろうか、なんてことを話していた時期もございます。

いま建てているゲームセンターの2階は、10〜12畳ほどのホールになっていて、

そこにゲーム機を展示するか、書籍を展示するか、まあ、水と油なんですけれども、

そんな空間として使ってもらおうかと考えているところです。

徳島文学協会の会員ですし、海野十三の全集や北条民雄の全集や関連書籍、

私が大好きな地理学や民俗学の資料なんかも普段は閉架ですが、置いておきます。

 

正直なところ、ゲーム好きや本が好きという人たちを結びつけて、世界を広げあうと、

地域がおもしろくなりはしまいか? という企みもあります。

なお、私自身、健康なころはアメリカの釣りが大好きでしたので、

ここに釣りの話ができる人間なんかも盛り込んで、

ごった煮のような集会所になればと思っています。

 

もちろん、アレもコレもという戦略がよろしくないことは知っています。

けれども、世の中は品行方正なだけではダメです。

品行方正さでは機械に勝てません。文化や破壊的な技術革新は、

そんな決まりきったレールのうえからは生まれないと思うのです。

いろいろ混ぜ合うのがいいだろうと。

都会があんなに賑やかなのは、日夜そこにいる人たちが混ぜあってるからですしね。

 

あと、大人の決まり文句として

「ゲームなんかするな、本を読め。勉強しろ」というものがありますが、

そうおっしゃる大人のみなさま。私より読んでますか?

読んでないなら……残念でした。

「本を読まないと、アイツ(私)のようなバカになるぞ!」という脅し、使えませんね。

いやはや、残念。

 

本を読んでもバカはバカ。ゲームセンターなんてやっちゃう大人になるのです。

ということは、本を読まないほうが賢くなる可能性だってある。

ちなみに、私は根っからの野球小僧で体育会系人間でした。

自分で少年野球チームを小学校に作っちゃったんですから。

ゲームだけやってたヤツだ! という決めつけも使えない。ああ、残念。

ま、余談です。気分を害されましたら、平にご容赦を。

 

本を読もうが運動しようが、アホになる運命からは逃れられないのかもしれません。

西田幾多郎に柳田國男、深田久弥……。こんな全集を揃えたり、

地理学の教科書や地図帳をボロボロになるまで読んだり。

ビジネス書だけで数千冊買ってみたり。

そこまでして、結果、これです。

 

とはいえ、皆さんの学業の邪魔をしようだなんて考えは毛頭ございませんで、

勉強でも、スポーツでも、ゲームでも、いろいろ触れて一番をみつけて欲しい。

これが私の願うところです。

地方にいると、いろいろなものに触れる機会がそもそも制限されている。

これが地方をますますツマラナクしてしまう原因でもあるわけです。

ツマラなければ、人は出て行くか、無気力になる。これじゃあダメです。

いろんなものに触れ、いろんな人が生まれ、それらを混ぜ合わせておもしろい地方をつくる。

これがいまのところのゴールです。

 

随分と壮大なことを申しましたが、そのための第一歩がゲームセンターなわけです。

喫茶店や飲食店をやるより、ずっとトンガっていると思ったので。

これを見て、自分もこんなことをやってみよう! と勇気付けられる人が出てくることを、

心から願います。

 

また、ウチのお店に遊びにきてくれる人も、心からお待ちしております。

我々で、おもしろい田舎にしていこうじゃありませんか。

 

徳島ゲーセンリバースのHP

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