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ルール違反には「ありがとうございます」

ルール違反には感謝を述べる

 

シェアハウスやゲームセンターの話題をするサイトに書くことでもないのかもしれませんが、きっとお店ができたら様々な問題やルール違反が出てくると思います。深夜なのにお店のまわりで騒ぐ、ですとか。これはキッチリ取り締まるとしてですね、ここでは私の個人的な方針のお話をさせていただこうと思います。

 

一体なにかといえば、タイトルどおりの話題です。ルール違反をしたら、「ありがとうございます」といわれる仕組みを導入したんですね。これがなかなか好評で。東京で出版社に勤めていたとき、若竹会という若手出版関連の人間が集まる会をやっていました。といっても、別になにか特別なことをしているわけではなく、ある人が主催するときは新大久保や高田馬場(成年漫画の編集者さん)であったり、神保町のカレー屋→書店→喫茶店と渡り歩いたり、私が主催のときは秋葉原をふらついて、ルノアールに入ったりして、情報交換(日頃の愚痴をいいあう)というものです。

 

編集者というものは、昼も夜もありません。著者から呼ばれれば何時でも飛んでいきますし、締め切りがギリギリだといえば、輪転機の隣で赤ペンを走らせます。ですので、どいつもこいつも遅刻魔になるおそれがありました。事前に連絡があればペナルティはないのですが、連絡なしに遅刻した場合、参加者に3000円奢るというルールを設けました。このお金は喫茶店のお代になったり、ゲームセンターの肥やしになったり、課題図書を買って読み合わせる費用の足しにしたりしました。

 

このルールをつくったおかげで、毎回誰かが罰金を払うハメになります。しかし、ギクシャクすることはありませんでした。遅刻を待っていた連中から「ありがとう」といわれるからです。遅れてきて、「ありがとう」とみんなから手を出される。遅刻したほうは「ごめんなさい」といいつつ払う。これだけで水に流すのです。

 

この方法、金さえ払えばルール違反してもいいんだろ! というふうに捉える人がいなかったからこそ成立している部分もあるのですが、とてもいい方法だったと思います。遅刻しやがってウンヌンカンヌンと、終始機嫌が悪くなったままでは、ちっとも楽しくないですし、遅れたほうだって気分はよくない。だから、罰金を会費の奢りにして、みんながわだかまりなく許す方向へ持っていったのです。

 

「テメー、このやろー!!」なんて怒られるよりずっといいと思います。どうせ怒られたって遅刻魔は治りませんし、反省させればさせるほど、反省の仕方が上手くなるだけで、ますます問題行動を改めなくなるというのが心理研究や犯罪者の更正のプログラム研究からわかってきたそうじゃないですか。

 

お金が財布から消えれば、痛い思いをします。人の時間を奪うことの罪深さを、叱られなくても理解します。そのうちまったく遅刻しない私やメンバーが、「次、オレが遅刻するから」などといって奢りあったりします。ペナルティすら学びと遊びに変えていく。そんな感じで行動の変化を促せれば、いうことはありませんよね。

 

もっとも、ルール違反はなあなあにせず、ガッツリいきますけどね。店内禁煙、敷地内にゴミを捨てていったりした日にはペナルティですよ。

 

思いっきりいい笑顔で「ありがとう」といわせてください。

そして、それで学んでくださいませ。

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