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「ほめちぎる教習所」のやる気の育て方

 

「ほめちぎる教習所」のやる気の育て方

 

若者の車離れが叫ばれて久しいのですが、これは単純に人口増ボーナスがなくなったからで、

若者が車に興味を失ったわけではありません。むしろ、いままでが売れすぎていたのです。

さらにはこのボーナスが経済自体も膨張させてきたので、車を買う余裕があっただけです。

人が減ったので相対的に買う人が減り、経済的に困窮し、買うとしても中古車。

むしろ自転車や公共交通機関で十分という生活を選ばざるを得なくなり、

自然とそれをよしとする「ミニマリスト」な価値観が醸成されてきたと考えるべきではないでしょうか。

 

このような時代ですから、教習所はもう生き残れないのです。危機的状況を通り越し、

すでに消滅寸前です。みなさんの周辺にも閉鎖された教習所がたくさんあるはずです。

これから10年もしないうちに自動運転車が出てくるといわれていますから、

ますます免許は不要、効率的な自動運転のバスやタクシーで事故や渋滞も知らずに

暮らせる未来がくるなら、免許取得費と手間、車の代金に維持費、保険料に燃料費が

いらないわけで、免許を持っている私ですら車を手放そうかと思うくらいです。

もう、若者は免許を取りません。免許を取るくらいなら都会に就職する道を選びます。

年に維持費等々で数十万円違ってくるのですから、当然そうなるでしょう。

それくらい彼らは先を見通しているのです。私の世代などから比べれば、本当に賢いと思います。

 

それでもまだ免許が必要な人はいるわけで、とはいえいままでどおりの方法ではリサーチ上手な

彼らに訴求できず、選んでもらわなければ、これからの教習所は生き残れないのです。

スポーツ同様、指導者は選ばれる時代なのです。

そんな教習所でほぼ唯一といっていいほど、成長しているところがあります。

三重県にある、南部自動車学校です。

この学校は、とにかくほめます。ことあるごとにほめるのです。

バカにしているのかと思うようなこと、「シートベルト忘れず締めて偉いね」とか、

そんなレベルでほめるのです。バカにされていると思うほど低いレベルでほめるということは、

相手に期待していないということです。相手に期待しなくなると、指導する側もイライラしません。

なんでこんなこともできないのか!というのは、できる側の論理です。

それを指導者側が一方的に押し付けて、ひとりイライラする。

自分で怒りに火をつけて、燃料をどんどん投入しているようなものです。

マッチポンプもいいとこです。

そもそも指導される側は、はじめはなにもわからないのです。

ですから、期待してほしいとも思いません。そこに勝手に期待して、バカ野郎!!なんていえば、

イヤになるのは当たり前です。そういう叱り方をするのはもっともっと先のことです。

ある程度できるようになって、それもプロ並みになって、自分に期待してほしいと思うほど

自我が芽生えてからのことです。それまではほめてほめて、正のフィードバックを起こすのが、

指導する側、される側双方にいいことなんですね。

 

怒って思い通りの行動を起こさせるのは、その場しのぎを覚えさせるだけです。

これからの指導は、ほめること。ほめることで師匠も弟子も伸び、職場の雰囲気もよくなり、

新しいことに取り組んだり、自分で考えたりする土壌まで生まれる。

信じられないことですが、これが事実なんです。

これまで信奉されていた指導法は、実は間違いだった。

天動説から地動説へ。この変化を受け入れられるかどうかです。

 

そんなの受け入れられない?

そうですか。では、私がこっぴどく、心がへし折れるまで叱ってさしあげましょう。

うれしいでしょう? あなたが望んだ指導法ですよ。

 

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