幸田露伴『努力論・惜福の説・分福の説・植福の説』
幸福三説
同じ北風でも、南へ行きたい人には順風で、北に行きたい人には逆風だ。風にはそもそも順も逆もないのだから、そんな簡単に天賦について有利だとか不利だとかいっちゃいけないよ。
風はある程度予想できるんだから、不利な逆風に遭ったからってそのことをことさら叫んで、自分の努力が足りなかったことを隠すのはなにか違うよね。
正反対にたまたま幸運にあたることもあるよね。でも、幸運にあたろうとして神仏を拝み倒すのもなにか間違ってると思う。目標を達成するために本来やるべきことを離れてまでそんなことをしていたら、ますます幸福から離れるのは当然だよね。
あと、幸運に恵まれたら、すべて使い切るのではなく、少し残して取っておいて恩返ししたり(幸福三説第一:惜福)、過分な幸福は周囲にわけたり(幸福三説第二:分福)、次の運を呼び込むために使う(幸福三説第三:植福)といいよ。
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