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誰を採用すべきかは数学的・統計的に答えが出ている

誰を採用したらわからないなら、こうしましょう

 

ある面接の問題です。

【要約】
ここに10種類のパスタがあります。あなたはこの中から1つだけ選び、ほかのパスタは一生食べられなくなります。パスタは一流のシェフから料理が下手な人まで作った人は様々で、味も種類もバラバラです。また、どんなパスタが出てくるのかは事前に知らされていないものとします。1番目から順に試食して、その都度選ぶか選ばないか判断しなければなりません。選ばなかった場合、二度とそのパスタを選ぶことはできません。1番美味しいパスタを選ぶにはどうすればいいでしょうか。

 

さて、この問題に似たものを当時面接を受けた私は知っていました。これをズルと呼ぶか、よく勉強しているねというかは、みなさんにおまかせします。私は確か大学のそばの文教堂か、神保町の三省堂、ないしは秋葉原の書泉ブックタワーのいずれかで手にした雑学の本で仕入れた情報がとても似ていたのです。その本には、次のような話が書いてありました。

 

結婚相手を決める場合、一生で10人と付き合うとして、4番目までに付き合った相手のなかで一番よかった人よりいい人に巡り会えたら、そこで結婚するのが一番よい。

 

というものでした。なぜそうなるか雑学の詳細、数学的背景までは覚えていませんが、確か、無作為な母集団の37%までの最高値より優れた値が出たとき、それが母集団の最高値である確率が最も高い(最高値が出てこない場合は37%までの1位が母集団の最高値)というものでした。37%ですから、ここでは4番目までの最高値ですね。これが100種類のパスタなら37番目まで試食するんでしょうが、非現実的なので改変したのだと思います。つまり、とりあえず1〜4番目までは試食して選ばず、5番目以降に4番目までのものより美味しい!と思ったら、即決しなさいということなんですね。

 

数学的な定数が存在していて、母集団の数をその定数で割れば、最高値の出現がどこで起こるか容易にわかるのだそうです。ただし、絶対にそうなるかといえばそうではなく、8番目のパスタが最高なのに、6番目で決めてしまうということも起こります。しかしながら、この方法なら最悪の選択はせずに済むのです。統計的、確率的に一番安全な方法なんです。パスタの試食ならいざ知らず、これが雑学の本にあったような結婚だった場合はどうでしょう。初恋の人がすべてだ!と思うのは当然危険なのはわかりますよね? 世の中を知らないままに結婚したら、後々……ということはありえます。(もっとも、世間知らず夫婦で一生終えることがしあわせに繋がる場合もあるでしょうが、それは考えないでください)かといって、いつまでも結婚しないでウダウダしていると、世間的にいう「婚期を逃す」状態になりえます。

 

結婚問題はいろいろと批判や横槍が入るので、近年は「秘書問題」として再登場しているようです。最高の秘書、少なくともベターな秘書を選ぶにはどうすればいいでしょう? といった具合です。

 

前置きが長くなりましたが、もうおわかりですよね? 採用をするときには、ある特定の基準に照らして、4番目(全体の37%)までは採用せず、4番目までの人よりいい人がきたら採用する。これが一番当たる確率が高い、ということです。少なくとも、最悪の選択はしないということも採用の面ではいい点です。軍隊でよくいわれますが、最も厄介なのは、強大な敵ではなく無能な味方だという話ですね。最悪な選択をしたら、会社が潰れます。本当に、潰れます。店のタイヤを焼いて動画投稿したり、一度捨てた魚を調理して見せたり、ゴキ●リを揚げたり、アイスケースに入ったり。中小企業なら潰れますし、最後のコンビニは確か潰れてますよね。

 

採用には絶対はなくても、数学的な答えがあるんです。

とはいえ、どうにも眉にツバして聞きたくなることもあるでしょう。その場合はこう考えてみてください。採用をいつやめるか、いつまでやり続ければいいかの基準が4番目(37%)だと。それより前だと早すぎて、それより後だと遅くなっていく。そういう指標のひとつと考えるのです。人間、なにか目標や指標がないと不安になります。行動できないかもしれませんし、決断後も本当に正しかったのかと思い悩むことになるものです。それを防ぐ効果のあるおまじないとでも思えばいいのではないでしょうか。

 

なお、私はこの採用時に「価値観が近い人」という基準で行うことをお勧めしています。学歴や容姿で順序づけても、職能、やる気、企業風土にあうかどうかという面は評価できませんし、なにより書類上、外見上の問題は仕事との関係性は乏しいものと考えます。なんとなく、感覚的に採用して失敗しているかたは、ぜひご活用なさってみてください。

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