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車社会の地方で、車を置いてでも行きたくなる街をつくる

駐車場がないとダメだ、といわせない

車を置いて出掛けたくなる店と街をつくる

 

地方は車社会です。私もお店を持ちますが、1番の懸案事項は駐車場でした。駐車場さえなければ、もっと大きくお店を構えることができる。でも、そういうわけにもいかない。地方は巨大な空地のためにムダなお金を払わなければならず、それができるのは巨大資本だけで、結局若者が起業しにくいのです。どんなにかかるコストが少ないといっても、同時にお客さんも少なくて、その人たちを集めるために駐車場が必要……。通常、「だったら都会でやるよ」ということになってしまいますよね。地方の起業は農家や大工くらいなものだ、なんていわれるのも仕方ないのかもしれません。

 

……だったらば、車を置いてでも行きたくなるような場所をつくるしかない。それ以外に手があるかといえば、きっとないのです。

強烈に人を引きつけるコンテンツ。それも街、少なくとも商店街単位の。同じジャンルのお店が10、20と集まっていれば、それだけで強力な集客力となります。美味しいお店が一店舗だけなら駐車場が必須ですが、それが何十店舗と軒を連ねていたり、合羽橋商店街のように調理器具ならなんでも揃ったり、ファッションの街・原宿や、オタクの聖地・秋葉原のようなワンテーマがあれば、そこはひとつのテーマパークであって、車で行って用が済んだら帰ろうということにはなりづらいのです。駐車場もそれぞれが構える必要がなくなり、需要があるとなれば公共交通機関を用いることができる。強烈なコンテンツが集まった街ならば、そこで様々な店をぐるぐると回遊して遊び、その間に消費して、遊び疲れて帰る(泊まる)。

 

そういった仕組みが必要なのです。しかし現状は特にテーマ設定やビジョンも持たず、単に若者を呼び込めだの引き留めろだのといって、それぞれが闇雲に動いて他所との違いがわからなくなってはいないでしょうか。

 

私も人のことを責める立場にはないのですが、少なくとも、ここはこういう店が多い地域、といった認識がなされるくらいには街としてのテーマを設定し、運営していかなくてはならないと思います。カレーの街はありますから、シチューの街でもいいでしょう。なにかほかにはない、あっても片手でおさまる程度で、真似するのに結構な労力が必要なテーマ設定を誰かがしないといけないのです。よそと同じか、単なる雑多な地方都市では、人は都会に流れますし、遊びにもきません。こうしたまちづくりをするのであれば、既存施設を活用するより、ゼロからやるほうが簡単だったりします。テーマ性を持ったとしても、まだらに店が存在したり、点在しては街としての引力が失われるからです。

 

地元住民が車を捨てて出かけるほどでなければ

 

いうまでもありませんが、地域の人間が車を捨ててでも行くような場所でなければ、何千円、何万円もかけて遠くから旅行者がくるはずがありませんし、定着や流出阻止、移住なんて夢のまた夢なのです。自家用車という利便を捨てられるくらいの魅力があるか。それがひとつのバロメーターになるかもしれません。

 

そんなわけで、私はまことに勝手ながら、徳島県南部に遊びの街を作ってやろうと画策し、そのための第一歩を踏み出した次第です。秋葉原ならぬ、ミニハバラ。遊びの街ですから、アウトドアや自転車など、様々な遊び、ホビーの街になればいいと考えております。長い長い道のりですが、そういったテーマを持って一歩一歩進んでいければと思います。

 

過疎がはじまった田舎町での地域再生です。相当な苦労もあるでしょう。気骨のある若人と、それを意気に感じてくださる大人のご支援、お待ち申し上げております。

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